私たちの体には、「自律神経」という、生命活動の根幹を支える非常に重要な役割を果たす神経システムがあります。
この自律神経は、自分の意思とは関係なく、24時間休まずに体を守ってくれています。
たとえば、呼吸、心拍、血流、体温調整、消化、睡眠。 私たちが「よし、今から心臓を動かそう」と思わなくても、 体はちゃんと生きるための調整を続けてくれていますよね。
40代以降、特に大切なのが、体温や血流の調整です。
40代以降になると、この調整力が少しずつ低下し、 冷えやすくなったり、疲れが抜けにくくなったり、不眠のもとになります。
まずは自律神経のバランスを取ることの大切さについてご理解いただければと思います。

自律神経には、大きく分けて2つの働きがあります。
それが「交感神経」と「副交感神経」です。
交感神経は、活動や緊張、集中を支える神経です。
仕事をしているとき、家事や運動をしているとき、あるいはストレスを感じているときに働きます。
体を前へと動かす“アクセル”の役割を担っています。
一方、副交感神経は、休息や回復、修復を担当します。
リラックスしているときや、眠る前、睡眠中に優位になります。
こちらは体をゆるめる“ブレーキ”のような存在です。
大切なのは、どちらか一方が強ければよいというわけではない、ということ。
理想的なのは、交感神経と副交感神経の両方がしっかり働きながら、時間帯や状況に応じてスムーズに切り替わる状態です。
日中は、交感神経がやや優位になることで、集中力や行動力が高まります。
そして夕方から夜にかけては、副交感神経へと自然にバトンタッチされ、体は休息モードへと入っていきます。
このメリハリがあるからこそ、深い眠りが得られ、疲れもきちんと回復します。
しかしこの切り替えがうまくいかないと、夜になっても頭が冴えて眠れなかったり、朝になっても体が重く感じたりします。
それが、自律神経の乱れのサインです。
つまり、自律神経で大切なのは
「しっかり動ける力」と「しっかり休める力」の両方を育てること。
この2つがそろってこそ、疲れにくく、安定した心と体が保たれていくのです。

40代以上女性が自律神経が乱れやすくなるその背景には、 視床下部という脳の司令塔の混乱があります。
視床下部は、 女性ホルモンの分泌量を調整すると同時に、 自律神経のバランスもコントロールしている場所です。
40代以降になると、女性ホルモンの分泌が減少します。この女性ホルモンの分泌を指令する脳の視床下部が「今まで通りホルモンを出してほしい」と命令を出すのに、機能低下が始まった卵巣は、これまでのように十分にホルモンを分泌することができません。
すると視床下部は、30代までとは違う状況に、混乱してしまうのです。
この混乱は、 同じ視床下部から指令を受けている自律神経にも影響し、
交感神経と副交感神経の切り替えが スムーズにできなくなります。
その結果、自律神経が乱れ、 ほてりや冷え、不眠、イライラ、不安感といった更年期症状が現れて、カラダと心の不調が同時に現れやすくなるのです。
ですので、40代からは女性ホルモンの分泌減少に伴って、自律神経のバランスが乱れがちになっていきますので、これまで女性ホルモンが自動でメンテナンスしてきた部分を、これからは手動でメンテナンスしていく必要がでてきます。
体温・血流・睡眠・運動といった生活リズムを整えることで、
視床下部も自律神経も、少しずつ落ち着きを取り戻していきます。